「分かりました」

僕はレオンさんにそう返すと、アーサーの方を向く。アーサーと目が合って、僕は微笑んだ。



任務が終わった帰り道、先頭を歩いてるレオンさんは僕と出会った時の話をする。2人は、僕が転生してからのことが気になるようで色々と僕について聞いていた。

「2人とも……僕の小さい時の話が聞きたいなら、レオンさんじゃなくて父様に聞いたらいいのに……」

「それはそうだが、もっとルーチェのことが知りたくて……ルーチェが小さい時の話を聞けるのは、今しかないと思ってだな……」

そう思ってるのはティムも同じなようで、ティムも頷いた。

「そうだ。忘れないうちに、これだけは言っておきたい。皆の戦闘を見ていて、思ったんだけど……」

レオンさんはそう言うと立ち止まって、僕らの方を向く。僕らも立ち止まって、静かにレオンさんの言葉を待った。

「3人とも、上手く連携が取れていたよ。アーサーくんの剣術も、ティムくんの回復も、ルーチェくんの魔法も。すべて良かった。そして、大賢者を目指しているルーチェくんに、俺が気づいたことを教えるよ」

そう言って、レオンさんは僕を見つめる。レオンさんから何を言われるのか、僕は緊張をしながら静かにレオンさんを見た。