「僕らも、ルーチェに同行してもらいたいと思ってます」

ティムの言葉に、父様は「じゃあ、決まりだね」と微笑んだ。



あれから2週間後、僕は朝から冒険者育成学校に向かっていた。片手に、母様からもらった杖を持って。

今日から、アーサーたちの任務実践の授業が始まる。今日は、冒険者育成学校で授業の詳しい説明と簡単な任務に行くらしい。

アーサーからもらった同行者用の書類を、冒険者育成学校の正門前に立つ先生に渡した。

冒険者育成学校の校庭に入って、校庭に集まってる任務実践に参加する生徒や先生、同行する人たちの中から見知った姿を探す。

「ルーチェ！」

僕の名前を呼ばれた気がして、僕は声がした方を向いた。そこにはアーサーとティムがいて、僕は2人に近づく。

「久しぶり。今日から、任務実践が始まるね。お互いに頑張ろ！」

僕がそう言って微笑むと、アーサーは「久しぶり。頑張ろうな！」と元気よく返事をした。ティムも、頷く。

「説明が始まるまで、時間あるから少し話そうよ。アーサーとティムに、話したいことがいっぱいあるんだよね」

僕がそう言うと、ティムは「良いよ。ちょうど、僕もルーチェと話したかったんだ」と微笑んだ。