「……アーサーくんとティムくんなら、知っていると思うけど……利用するのは、任務実践っていう授業だよ」

「任務実践?」

僕とクラル様の声が重なる。父様は「チームを作って、実際に任務に行く授業なんだよ」と説明をしてくれた。

「俺がいた頃と変わってなければ、1チームに1人は、生徒と先生以外に……冒険者または何かしらの称号を持つ人も必要になるんだよ……任務では、何が起こるか分からないからね。習ったことが通用するとは、限らないし。それに……最高学年になるまで、実戦は出来ないから」

「……そういや、父様は冒険者育成学校に通っていたんだっけ……」

クラル様の言葉に、父様は「そうだよ。任務実践は、レオンとノアとチームを組んだなぁ……」とどこか懐かしむように言う。

「……アーサーとティムは、2人でチームを組むの?」

僕がアーサーとティムに問いかけると、アーサーとティムは同時に頷いた。

「……基本は、学校側が決めてくれるけど……生徒が任務に同行する冒険者を決めてもいい……アーサーくんとティムくんのチームの同行者は……大魔導師のルーチェでどうかな?……ルーチェが、良いならになるけど」

父様の言葉に、僕は「同行しますよ。2人を助けられるのなら」と微笑む。