クラル様の言葉に、2人は顔を上げた。

「……それよりも、2人がここにもう一度来た理由を聞かせて欲しいな。何か、僕に話があって来たんでしょ?」

「…………はい」

アーサーとティムは自己紹介をしてから、僕に話してくれた内容を全部クラル様たちに話す。クラル様も父様も、驚きつつも無言で2人の話を聞いていた。

2人が話し終わったタイミングで、僕は口を開く。

「……クラル様、父様。どうしたら、2人を助けられますか?」

僕の言葉にクラル様と父様は何かを考え始めて、アーサーとティムは同時に僕の方を見た。2人と目が合って、僕は無言で微笑む。

「…………君たち、今最高学年だよね?」

父様の問いかけに、アーサーとティムは父様の方を見ると「はい」と頷いた。

「……だったら、良い方法があるよ。最高学年になると始まる、とある授業を利用するんだ」

父様の言葉に、僕は「とある授業……?」と首を傾げた。