「……ついでに、他に頼みたいことがあるんですけど、いいですか?」

僕らが話をしてると、父様が話しかけてきた。片手には、鞘に納められた剣を持ってる。

「これを、もとの場所に戻してきてほしいです。場所は、八咫烏といずなが分かるそうなので……」

父様はそう言って、ルカさんに剣を差し出した。

「ビオラさんの持ってた呪具ですが、封印はしてあります。鞘から剣を抜かない限りは、呪われないので大丈夫です」

「……そういや、クロードくんは……あの力を持ってたんだっけ……」

父様の持つ力、それは呪具を封印することが出来る力。魔法とはまた違った力らしい。

「……分かった。その代わり、ビオラとルシフェルを頼んだよ」

父様から剣を受け取ったルカさんは、そう言って微笑む。父様は「分かりました」と頷いた。

「僕が隙を作ります。その間に、行ってください」

部屋の入口付近にいるルシフェルさんの方を向いて、僕は杖を構える。そして、僕はルシフェルさんに向かって攻撃魔法を放った。

『今のうちに、行きましょう。私についてきてください』

八咫烏の言葉とともに、ルカさんとギルバートさんは動き出す。ルシフェルさんは、2人を止めようとするけど、僕はその隙を与えないように攻撃魔法をひたすら放った。