あれから1週間後。八咫烏が、ルシフェルさんの居場所を見つけてくれて、僕らはルシフェルさんのいる屋敷にやって来た。
ちなみに、リルと母様、エリカさんとカナタさん、そしてレオンさんは家で留守番してる。
「……ルーチェ、クラル。君たちは、さっきも言ったように出来るだけ魔力を使わないように。あくまでも、時間稼ぎだ」
父様の言葉に、僕は頷いた。父様の隣にいるのは、魔王の1人であるギルバートさん。
ギルバートさんは、クラル様と同い年の魔王なんだ。
クラル様が戻ってきた翌日、魔王たちの会議がたまたまあって、それに参加した僕とクラル様は魔王たちに破壊神を復活させようとしてる人がいることを話した。
最初は全員疑いの目を向けてたけど、ギルバートさんが「暇だし、お前のお遊びに付き合ってやるよ」と発言をしたことで、皆は考えを変えた。
信じてはないけど、一応協力してくれるらしい。僕らも、本当に協力してくれるのか疑ってはいるけどね……。
本当に破壊神を復活させようとしてるのかを確かめるために、ギルバートさんはついてきた。
クラル様と言い合ってるイメージしかないから、ギルバートさんがクラル様に対して何も言わないのは、何だか変な感じだ。
……もしかして、今日はクラル様と言い合いをしなくて済む……?