「ルシフェルは、僕の兄だよ。ルシフェルとは、良く喧嘩した。僕とは、考え方や性格が全然違ったからね。兄さんって呼んだだけで、凄い怒られた。だから、僕はルシフェルって呼んでるよ。ルシフェルとは、疎遠になったはずなのに、この間家に来て……全くの別人になってた。僕の妻は、良い人だねって言ってたけど、僕には演じてるようにしか思えなかった」

「……ルカさんのお兄さん……多分、目的は破壊神の復活だろうね。いずなの話を聞くかぎりでは」

父様が、口を開く。それを聞いたルカさんは「破壊神って、あの？」と呟いて、何かを考え始めた。

「……でも、あいつならやりそうな気がする」

「しかし、どうしてそれをルカさんがやろうとしてる風に見せようとしてるんでしょう？」

僕が今まで聞いたことを思い出しながらそう言うと、ルカさんは「どういうこと？」と首を傾げる。

僕は、いずなから聞いたことをルカさんに伝えた。いずなが、ルカさんが破壊神復活を企んでると勘違いした可能性があることも含めて。

「……何とも、ルシフェルらしいやり方というか……ルシフェルは、僕のことをすごく嫌ってたから……僕が復活させたって人々に思わせて、自分は逃げる、といったところか……ねぇ、君たちは破壊神の復活を止めようとしてるんだよね？」