「でしょ?失敗すると、すっごい色になるけど……」

僕がレオンさんに調合を教えてもらった時に見た、失敗作の魔法薬を思い出して、僕は苦笑した。

それから、僕の作った魔法薬の入った瓶を手に取る。そして、魔法薬を一気に飲み干した。

魔法薬特有の苦さが、口に残る。

「……やっぱり、魔法薬だからか苦いな……」

僕が空になった魔法薬の入ってた瓶を眺めながら呟くと、和夢は「まぁ、良薬口に苦しって言うし……」と苦笑した。

「そうだね。実際、効いてるし」

魔力が一気に増えていくのを感じながら、僕は「……あとは、武器を何とかしないと……」と呟く。

「……でも、外にそれらしきものはなかったよな?家の中にでも、あるのか?」

旭はそう言いながら、何かを考える仕草をした。

「……可能性は、ありそうだ。一旦、僕の部屋を探してみよう」

机の上に散らかしてたものを片付けた後、僕は2人を連れて部屋へと戻る。

「……改めて見ると、綺麗な部屋だな」

前世の僕の部屋って、こんなに綺麗だったっけ?……駄目だ。今の、本が床とか机にたくさん置かれてる部屋で慣れてしまったせいか、すごく違和感ある。

違和感を感じながら、僕は辺りを見渡した。本棚と壁に出来た隙間が、キラリと光ったような気がした。