「そう。その言葉で、『お前らの秘密は知っている。転生者は、我々の敵だ』って書いてあった。それに、僕の考えを話すためには、皆に知ってもらう必要があるんだ」

「……ルーチェの、考え？」

「カナタさんとエリカさんに僕のことを話した理由をずっと考えてて、僕の中で腑に落ちた考えがあるんだ。それを、後で皆に伝えるつもりでいる。ここに4人を呼んだのは、皆の意見を聞きたかっただけだよ」

「転生したという真実を、皆に話すかどうかの？」

ティムの言葉に僕が頷くと、ティムは「僕はいいよ。エリカさんの手紙を見て、僕も話さないとダメかなって思ったとこだし」と微笑んだ。

アーサーとカナタさんが「俺もいいぞ！」と同時に言う。

「私も。それを話した方がいいって思ったから、あの手紙を渡したんだ。私からの提案なんだけど……ここにいる皆で話さない？その方が、信じて貰えそう！」

「……そうだね。そうしようか……よし、そろそろ戻ろうか」

皆にそう言って、僕らは部屋に戻った。部屋では、手紙のことについて話し合っている。

「父様、その手紙の文字……僕、読めますよ」

僕が声をかけると、父様は「本当！？」と弾かれたように僕の方を見た。

「はい。『お前らの秘密は知っている。転生者は、我々の敵だ』と書いてあります」

僕が正直に手紙の内容を言うと、父様は「ルーチェ、すごいね。これ、古代語か何かなの？」と問いかけてくる。