海に行った。

パパは一緒に泳いだ。

海の中でパパはおいでって優しく私に言った。

私はパパの元へ行った。

パパはギュッと私を抱きしめた。

私も今日、言われるんだって察した。

私はパパに言った。

「辛いんなら、言わなくていいんだよ。私はここにいるよ。」

パパは横に振った。

「言うよ。夕焼けが来たら。」

二人で着替えて、公園に行った。

遊びまくって、ベンチで休んだときにパパは何かを決心した顔をした。

それを察した私はパパの向かい合わせてパパに見つめた。

パパは、ゆっくりと話した。

「俺は唯一俺の味方だった人を失ったんだ。
それは父と呼ぶ人だった。俺は限られているとわかっていたのに、会いに行こうともせず、逃げてばかりだった。怖かった。すげー後悔してる。あいてぇーよ。」

そう言ったパパは、誰にも見せなかった雫を落とした。

まるで一人きりになった子供のように‥

それを見た私は、抱きしめた。

「ずっとそばにいるよ。パパより先に死なないよ。」

パパはぎゅっと抱きしめて、泣いた。

初めて、誰かのために泣いた。

私はこう願った。

どうかこの人の雨が弱くなりますように。

帰り道、手を繋いで歩いた。

泣きまくった私達はきっと周りからしたら、不細工ですよかもね。

でもね、私からしたら、一番綺麗な顔。

君の泣き顔を見て、綺麗って思ったんだよ。