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僕らの高校では、卒業式からぴったり三週間が経った今日が修了式になっている。
高校という新しい環境を共に乗り切ったクラスの顔ぶれは、次登校するときにはガラッと変ってしまうことになる。それでも所詮クラス替えなので、卒業と違って別れではない。
そのためどちらかと言えば、同じメンバーで過ごす最後の時間を名残惜しそうにするというより、午前中が終われば帰れるという喜びで皆の顔は明るかった。
そんな中で一人、僕は落ち着かない心持で窓際一番前の席に座る莉桜の後ろ姿を眺めていた。
『話したいことがあるんだけど』
莉桜からそんなメッセージが届いたのは昨日のこと。
学校で必要以上の会話も無ければ、帰ってから連絡を取り合うということも最近はほとんどなかったので、通知に入った莉桜の名前を思わず二度見した。
『明日、学校終わった後時間ない? 一緒に行きたい場所があって』
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僕らの高校では、卒業式からぴったり三週間が経った今日が修了式になっている。
高校という新しい環境を共に乗り切ったクラスの顔ぶれは、次登校するときにはガラッと変ってしまうことになる。それでも所詮クラス替えなので、卒業と違って別れではない。
そのためどちらかと言えば、同じメンバーで過ごす最後の時間を名残惜しそうにするというより、午前中が終われば帰れるという喜びで皆の顔は明るかった。
そんな中で一人、僕は落ち着かない心持で窓際一番前の席に座る莉桜の後ろ姿を眺めていた。
『話したいことがあるんだけど』
莉桜からそんなメッセージが届いたのは昨日のこと。
学校で必要以上の会話も無ければ、帰ってから連絡を取り合うということも最近はほとんどなかったので、通知に入った莉桜の名前を思わず二度見した。
『明日、学校終わった後時間ない? 一緒に行きたい場所があって』