ところが、そんな強い気持ちはプレッシャーに変わり、次第に絵を描くことが苦痛になっていって――。

ついには、それが楽しいと思えなくなってしまった。

絵を描きたい気持ちはずっとあるのに、自分が納得する絵がうまく描けなくて。

何度も何度も描き直しては、そのたびにボツにしてしまうことのくり返しだった。


それでも、コンクールに応募し続けたのは、私を支えてくれた人々がいたからだ。

彼らの存在がなければ、私がコンクールで入賞し続けることはきっとできなかったと思う。

それなのに、もし入賞できなかったら……。

そう思うと、彼らの期待を裏切るのがただ怖くて。

だから、絶対にコンクールで結果を出さなければならなかった。


絵を描きたいという気持ちは十分あるのに、どうやって描けばいいのかわからない。

どうすれば、この窮地(きゅうち)(だっ)することができるのだろうか。