サントリナの言葉を肯定するように、ペリウィンクルの自室から「なんで素直に好きって言わなかったの」とか「意気地なしのコンコンチキ」なんて呪詛みたいな声が漏れ聞こえてくる。

 それ以上拾える情報はないと思ったローズマリーは、トーテムポールの列から離れた。
 そのあとを、サントリナとセリが続く。

「それにしても、ペリの部屋はすっかり荒れてしまいましたわね。そのうちカビでも生えそうですわ」

 サントリナとセリにソファを勧めながら、ローズマリーはお茶の準備を始めた。
 残念ながら、ペリウィンクルのように体調に合わせてハーブティーを処方するなんてことはできないので、いつもの紅茶だが。

「今日こそ四人でお茶が飲めると思っていたのですが……」

 残念そうに笑うセリに、ローズマリーとサントリナも同意するように苦く笑んだ。