寂しいと思う。
 けれどこのままでは、ヴィアベルはペリウィンクルがおばあちゃんになっても、見守り続けそうな気がする。

 長い寿命を持つ妖精からしてみたら、人間の寿命なんてほんの少しの時間だろう。
 瞬きするくらいの一瞬とまではいかないが、ほんの少しなのは確かだ。
 だからたぶん、そんなに負担にはなっていないはずだけれど、何も手につかなくなるほど心配させ続けてしまうのは、嫌だった。

「よし、決めた! 私、親離れする!」

 中央の国にいる一年の間に、ローズマリーの婚約破棄への道のりを作り、自由にする。
 同時に、ヴィアベルから親離れする準備もする。

 決めてしまえば、気持ちはスッキリした。
 エイエイオーと拳を突き上げれば、気持ちは確固たるものになる。