「おい、坂下。
これはどういう事だ?」

龍牙が血のついた服を理人に見せる。

「鼻血だよ」

『…許さない』

実花が理人の目の前に出る。

「うわあああ!」

血を頭から流した実花の姿を見て、理人は逃げ出したが、

「おい、こら、どこに行くんだ」

あっさりと龍牙に捕まる。

『りゅう君に本当の事を言うまで許さないから…』

実花は理人を睨む。

「ホントの事を話すから許して下さい…。
森村(もりむら)さん」

理人はそう言うと、ポツリポツリと話を始めた‐。