「ちょっ、輝月!?」

驚いたが、さすがに手を振りほどく事はしない。

「あーちゃん、俺の事、好き?」

「好きだよ」

即答すると、輝月は嬉しそうに笑う。

「あーちゃん、大好き!」

その時、ふいにカナの言葉を思い出した。

『あんたの彼氏、母性本能くすぐる系だからボサーッとしていると他の女に盗られちゃうよ』

思わず輝月を見つめる。

「え、何、あーちゃ」

輝月が言い終わらないうちに、星は輝月の唇を自分の唇で塞いだ。

「あーちゃん、焦らなくていいんだよ。
俺、待つから」

「今、したいの…」

…焦りかもしれない。
輝月が他の女の子といるところを想像したら、輝月を自分のものにしたくなったのだ…。