‐夜中、何故か寝苦しくて星は目を覚ました。

なんだか身体が重い。

「…ん?」

よく目を凝らすと、布団の上に誰かが乗っている…。

黒い塊がだんだんと星に近づいてくる…。
近づいてくるとそれは女の子のようで、長い髪が星の顔に当たる。

星は叫びだしたいのをなんとか堪えて、彼女を見据えた。
彼女は一言、

『あたしを殺した犯人を探して…』

そう言って、消えた…。

それからと言うもの、潰れた銭湯で殺された少女の霊は星につきまとい、いつも星に、

『あたしを殺した犯人を殺して…』

と言っては消えていった…。


‐「ねぇ、あんた、心霊スポットに行った?」

ある日、同僚・長川(ながかわ) カナとランチをしていると、突然カナが変な事を言い出した。