なんとか家に辿り着いたものの、星(あかり)も輝月(きつき)も何も言わない。

しばらくして、

「あそこ、多分前にニュースで言ってた場所じゃない?」

輝月が重い口を開いた。

「ニュース?」

星はキョトンとしている。

「ほら、N市で起きたって言われてた殺人事件だよ。
時効まで1年の」

「え、そんな事ある!?」

星はそう言っていたが、

「あれ、でもそうかも。
さっき、『あたしを殺した犯人を探して』って耳元で声がハッキリ聞こえた…」

輝月の言葉を受け止め、怖がりな輝月にあの事を話した。

「でもなんであたしが犯人を探さなきゃいけないの…」

星はため息をつくと、

「今日は疲れた…。
寝る」

布団の中に入ると、すぐ寝息が聞こえた‐。