「だって、いつもこの時間にはもう寝てて、連絡見ないだろ」

確かに私はいつももうこの時間には寝ているし、寝る直前には携帯をマナーモードに変える。


「それに黒岩さんはいつも強がるから、大体分かる。ほら、とりあえずベッドに横になって」


私がベッドに横になると、藤木さんは他愛も無い話を始めた。

私が相槌《あいづち》すら打たなくていいように気遣ってくれる。

私はだんだんウトウトと眠くなっていく。