「え・・・あの・・・」

私が困惑していると、お父様がしきりに頷く。


「私もまだ困惑している」

「しかし、いくらヴィルシュタン公爵家と言えど、王家の願いを断ることは出来ない」

「期間は一年だ。その間に決めて欲しいそうだ」

「フレア、すまない。私もこんな意味の分からないことは断ってやりたいが、両殿下が譲らなかった」

「フレア、お前も厄介な男たちに目をつけられたみたいだな」


お父様、それは王族に対して不敬です・・・

しかし、何故このようなことになったのだろう。

思い当たる節が全くない。