「お父様?」

お父様がソファに腰掛ける。

「フレア、お前も楽にしていい」

そう言われ、私はテーブルを挟んでお父様の向かいのソファに腰掛けた。

「何か厄介な問題でも生じましたか?」

「フレア、アルベルト殿下やロイ殿下と仲が良いのか?」

この国の王子は二人存在していて、第一王子のアルベルト殿下と第二王子のロイ殿下である。

「幼い頃はお父様に王宮に連れて頂いた際によく遊びましたが、最近は学園や夜会で顔を合わせる程度です。・・・・・もしかして、どちらからか婚約の話が?」

「そうだったら良かったんだがな」