「鬼頭はみんなに名前教えないんだよなぁ〜。俺らはみんな学校一緒だから知ってるけど、誰にも名前呼ばせないの」



はるさんがケラケラ笑いながら、鬼頭くんの頬をつんつん突く。



うぜぇ、とその手を払う鬼頭くんは私と居た時よりも自然体だった。



…あーそっか。嫌われてるのか。



「ていうか俺らずぶ濡れじゃん。かいん家行こーぜ」