「え…?何で?」




俺はいつの間にか梢ちゃんの話に夢中だった




「だって…亮クンは─……」




俺は生唾を飲み込んだ




「陵クンだから……」




……?
余計に意味が分からない…




その言葉を言った後,梢ちゃんはまた空を見上げた




その表情はやっぱり何処か悲しそうで…



梢ちゃん…?



君は今誰を想ってる…?



誰を見つめてるの?



一体何を一人で抱えてるの?




梢ちゃんの目は鳥を見てるような感じには見えなかった




そう…,
俺と同じ場所を……



あの場所を─…
見てるような,そんな気がしたんだ─……