その葉月の声にちょっと反応してしまった




葉月は梢ちゃんの方を向いて立ち上がった




「ごめん…私もいいや。」




梢ちゃんは葉月の方を少しだけ見て断っていた




「そっか…じゃあ,行くね…?」




葉月は最後にまた俺の方を向いて唯ちゃんの所に走っていった





木陰に残ったのは俺等2人。




よく考えれば,俺は梢ちゃんと喋った事がない…




そもそも梢ちゃんっていう名前も今日知って…





俺はそんな事を思いながらまた空を見上げた




葉と葉の間から出る太陽の木漏れ日が俺の体温を余計に増して行く




空には鳥が二羽…




一羽の鳥を守るかのようにもう一羽の鳥が周りをうろうろと飛んでいた




お前等はずるいよ…




お前等はこんな世界いつだって抜け出せるだろ?