「お前まじありえねぇーから!!!」




朝から蜜希の声が頭に響く




蝉も鳴き,暑い暑い夏休み…
のはずなのに,何で俺はこんな事してんだよ…




俺は学校の校庭にいた




「悪かったって…」




若葉が深緑に染まっていく木
世界はもう夏真っ只中になった




「ったく…,電源切るとか何考えてんだよ!!?俺等がどんだけ心配したと思ってんだよ!」





そう言いながら蜜希は大きなバケツを置いた




「ごめん。」




俺はそう言ってその場にしゃがみ込んだ
尋常じゃないこの暑さ…




あの花火の日,俺は秦達と別れてから晴弥達と合流しあの場を去った




俺を心配してくれたのか,家に帰ってから携帯を見ると蜜希と葉月からのメールや着信でいっぱいだった




でも,俺の心はもう蜜希や葉月と話せる程気力が残っていなかった