「は?お前何言ってんの?」




その沈黙を破ったのは秦だった




「りんご飴…,お前等どこで買ったの?」




ちょっと興奮した心を押さえ込むように俺は秦に聞いた




「あーー!これか?これ,鳥居のちょっと前に店があったんだよ!!びっくりだろ?」




鳥居…?
鳥居って…神社に入って直前のとこだよな……




俺達が歩いていっていた方向とはまるっきり正反対。




はぁ……?
もう,嫌だ─…




体全身の力が一気に抜け俺のやる気はゼロに等しくなった




すると,コツコツとした下駄の音が聞こえてきた




ふと前を向くとそこには秦の隣にいた女の子が立っていた




「りんご飴,欲しいの?」




そう言いながらしゃがんで芽衣に視線を合わせた




一瞬誰が言ったのか疑ってしまうぐらいだった…




安梨…?