そんな芽衣を見たとき何処か懐かしいような感じがした




芽衣は後ろを向いてからまた前を向きなおし,目に涙をためて言った




「どうしよう……迷子になっちゃったぁ─……」




はぁ─……
だと思った……




俺は泣きかけの芽衣からソラの首輪についている紐をとった




何故か取った途端に俺の足に紐が絡まっていく




は?
何で─…?




俺はソラの所に目を落とすと,ソラは必死で俺の右手から出ている物を舐めようとしていた





「ちょっ…ソラ止めろ……!」




とっさに俺は右手を上げてりんご飴を上にあげた





薄暗かった場所にあったりんご飴が月で少し明るくなった





「あっ!!!りんご飴!!」




それと同時に芽衣が何かを見つけたかのように俺の右手を指差して言い出した





「芽衣も欲しい!りんご飴!!」