「芽衣…?」




俺は小さい声でそう溢し,立ち止まった





「ソラ!待ってこけちゃうよ!!?」




やっぱり向かってきていたのは無邪気な芽衣とソラだった




《ワン! ワン!》




ソラはそう鳴きながら俺のズボンの周りを嗅ぎ出した





「あれ?亮兄ちゃん!!?」




やっと今気づいたのか,芽衣は俺の方を見て目を丸くしていた





「なんで芽衣達がいんの?」




意味分かんねぇーし…?
何でいんの?




「お母さんとか,晴弥とか,祐莉お姉ちゃんも一緒だよ!!?」




家族で来るか普通─……。




俺は呆れながらも芽衣の手を握った




「んで,芽衣お母さん達のとこ一人で帰れんの?」