『おい亮?木ってどういう意味だよ?もっと目印とかねぇーの?」




そんな事どーだっていい…
あの子は…?何処に行ってしまったの…?




俺は携帯を耳から離し,木の下まで移動した




何でいないの…?




とっさに屋台の方を向くとそこには人でごったがえしてる列があった




もう…何でこうなるんだよ─……




俺はそこらへんに落ちてあった缶ビールを思いきり蹴飛ばした…




まじ…ありえねぇ─……




俺は怒りを全て缶ビールにぶつけその場にしゃがみこんだ




右手には砂まみれのりんご飴…




花火が光った時に見たあの子の顔。




始めに見たときよりも胸が弾んだ…




暗くてよく見えなかった君の顔が,一気に太陽みたいにキラキラと輝きを放っていた…




綺麗で大きな瞳に,透き通るような肌,りんごのような可愛い頬も…




全てが宝石みたいに輝いて見えた…