よかった─……




勝手にホッとする俺の心…
俺は数秒間ずっとその子の方を見て止まってしまった




『おい亮!?』




「あっ…?ごめん。なんか木らへんにいる」




『木?』




勿論意味が分からないだろうと解っていながら蜜希に言った




今,蜜希たちに来られるのは面倒だ……




そう思ってもう1回あの子の方に目を移した時だった




《……!!?》




さっきまで木の下から空を眺めていたはずなのに…?!




さっきまであの子がいたはずの木の下に人の姿が消えていた




俺の心は今までとはなく動揺し,焦り出した




ちょっと待って…
何処にいったの……?




俺は必死できょろきょろと辺りを見渡し,その子の姿を探した