「えっ……う、うん。」




俺は蜜希の背中を少し押して唯ちゃんに近づけた




蜜希,緊張しすぎだろ…?
それにしても,俺は本当に前の人の中に知らない人がいた




前に浴衣を着た3人の女の子がいて,その内の2人は解るけどもう1人の子は本当に知らない…




蜜希の話によると3人とも五大美女の中に入る人たちらしいが,そんなのに興味がない俺は勿論知るはずもない。




まぁ,俺には関係ねぇーけど…





さっきから少しずつ沈んでいる夕陽がまた少し沈み,暗くなってきた。




ピンク色の浴衣を着て髪の毛に簪をさしている葉月がここで1つの提案をした




「ってかさぁ,もうそろそろ行かない?花火始まっちゃうよ?自己紹介なんて後でいいじゃん!!」




「そうだな!じゃあ,行こうぜ!!!」




蜜希は俺が言った事を無視し,結局紹介せずに改札に行ってしまった




紫色の浴衣がとても似合っている唯ちゃんと楽しそうに喋りながら歩く蜜希を後ろからずっと見ていると俺の方に葉月が近づいてきた




「榊くん!?行こ?」




俺は今度は蜜希じゃなく葉月に手を引っ張られ改札まで走った