まだ鮮明に思い出せる安梨の顔…浴衣…髪型…




俺の中にはまだお前がいる─…




俺はベッドの中に入り,約束の時間まで寝ようとした




携帯にアラームを入れてまた小さな台に置こうとした時だった




《クシャ》




何かが俺の体の下で踏まれたような音が聞こえた




何…?



俺は違う方向に動き,踏んだ物に手を伸ばした




掴んだものは1枚の写真だった…




俺と安梨が隣に並んで写っている写真…
草壁神社の日が蘇る…




──………




《ピピピピ》




携帯のアラームが俺の部屋に響いた




うるせぇ─…




俺は手を伸ばし携帯のアラームを止めた