祭り……




「嫌って言ったら?」




俺は言いながら林檎をまた一口齧った




口の中に溢れる甘酸っぱさが俺に刺激を与える




「嘘だろ!?もう唯ちゃんに言っちゃったんだよ!頼むって。」




蜜希の叫んだ声は俺のいる部屋に異常な程響き渡った




「お前,煩いって…ここ病院。」




「それ程の事なんだよ!頼む!!」




蜜希が今度は俺の右手を掴み下を向きながら言った




はぁ……
蜜希の頼み事これで聞くの何回目だよ…




俺は最後の一口を口に運び蜜希の手を振り解いた




「分かったって…行ってやるよ。」




「まじで!!!?」




蜜希はさっきとはまた違う目をキラキラと輝かしていた