「じゃあ亮,お母さん達帰るから。」




大きな俺の服が入った鞄を持ってお母さんがドアの前に立っていた




「うん。ありがと」




「ごめんなさい。亮兄ちゃん…芽衣がわがまま言ったから……。」




お母さんに繋がれた手をふらふらさせながら芽衣は俺の方を向いた




「芽衣のせいじゃないって。気をつけて帰りな…?」




「……うん。」




芽衣はお母さんに引っ張られるようにしてドアから出て行った




「へぇ─妹には優しいんだ」




この声は…




「蜜希,俺もう大丈夫だしお前も帰れよ?」




「俺今日暇だし,まだいる!!」




「帰れって!」




俺はそう言って布団を深くかぶった




「なぁ亮,山岡たちも呼んでいい?」