薬箱の中には,腹痛薬と風邪薬しか入っていなかった




何でないんだよ……




俺は薬箱をパタンと大きな音を鳴らして閉めソファーに転がった




「何?まったく朝から煩いなーこの家は!」




そう言いながらリビングに入って来たのは短大に行っている姉だった




「…?何でいんの?」




俺は目を丸くして姉の方を向いた




「亮,久しぶり!!大学,もう夏休み入ったから久しぶりに帰ってきたの!!」




そう言いながら椅子に座った祐莉(ユウリ)は俺より6こ上の姉だ。




いつもは短大の近くで1人暮らしをしている祐莉が珍しく帰ってきていた




「ふーん…・・。んで,いつまでいんの?」




テレビを眺めながら俺は祐莉に聞いた




「…夏休み終わるまでずっと─…かな。」



祐莉が言った瞬間に俺は凄い勢いでソファから起き上がり,祐莉の方を向いた



はぁ?!
嘘だろ…?