『榊クン!あたしの事知ってる?誰か分かるッ?』



明らかに女の声…



俺は蜜希を呼んでんだよ…



「分かんねぇー」



俺はやる気のない返事を返し,ちょっと早歩きをした



『あたし,山岡ってゆーの!!山岡葉月!』



蜜希に負けないぐらいの明るい声が携帯から聞こえてくる



「そーなんだ…それより蜜希は…?」



『葉月だからねッ!あっ!榊クンのメアド聞いてもいい?』



俺がそういったのにもかかわらず,山岡サンは無視してしゃべり続ける



おい…
俺の意見は…?



蜜希は何してんだよ?



「あのさー…」



『あッ!メアドは蜜希に聞くから大丈夫だよ!!』



呆れた俺の声も虚しくまた消えていった


何が大丈夫なんだよ…?
まじ迷惑。



おれは水の入っていたペットボトルを踏み潰した