「いや……何もねぇ…よ」



俯いている芳輝を隣に俺は公園の自動販売機の前に行った




勿論買うのはさっきと同じジュース,俺はまたその缶を開け自動販売機の前に座った




隣に座る芳輝の顔はまだ少し俯いていた。




何で,お前がそんな顔なんだよ…。




同情なんてこれっぽっちもいらねぇ…。




俺はさっき開けたばっかりのジュースを一気飲みし,空き缶を右手で握り潰した




「亮ーー!!ビール買ってきた。お前も飲むだろ?」




明るい声で公園に入ってきたのは龍だった。



丁度いい。
何もかも忘れたい気分だ…




俺は龍が差し出しているビールを左手で受け取った



「さんきゅ…」




そう言って,久しぶりのビールを開けた




龍達も俺達の座っていたところに座り,自動販売機の前はあっという間に溜まり場になった。