下を向いても目を瞑っても泪は見えない。
絶望と恐怖の果てにあったのは,果てしなく黒い深黒の暗闇だった。




まだお昼だと言うのに,俺の目の前は真っ暗だ。




風の音さえ聞こえない…
静寂の世界。




俺は,また行き場を失う…




どこを見ても真っ暗で,どっちに進んでいいのか分からない…




どの道が,正解なんだろう?
もしかすると,今から進む道が死に繋がる道なのかもしれない。




そう考えると,無意識に体が固まってしまうんだ…




動け!
そう体に命令してるはずなのに,言うことを聴いてくれない…




当たり前だ。
体は心と違って正直だから…




想った事なんていくらでも変えられる。でも,1度行動してしまったものはもう取り返しがつかない…。




みんなに傷を負わせたように,もう変える事なんて出来ない。



1度出来てしまった傷を癒すのには何十万日というほどの時間がかかる。




そんな事,俺が一番知ってたはずなのに――…