「お前が何でそんなに辛そうなのか,俺は知らねぇけど…
でも,お前はいっつも,独りで辛そうにして,独りで苦しそうにして…
もっと,周り見ろよな!!?
お前には頼れる奴がいっぱいいんだろ!?」





次々と向かってくる芳輝の声を秋風が包んだ。
静寂の場にかさかさと落ち葉の音だけが響く…。






「もっと頼れよ……?
俺等,仲間じゃねぇのかよ…?
俺等,親友だろ…?
少なくとも,俺等4人はお前の事そう想ってるよ……
でも,お前にとって俺等は一体どんな存在なんだよ───…?」







「───……」





仲間……か。
親友……か。




芳輝,秦,龍,修耶……





無理だ……
俺には,無理だよ。




だって俺の心は“無”だ─……





今お前等に寄りかかったら,俺はきっと一生甘えてしまう…





それが出来ないんだよ─…
だって……,
そんな事したら,きっと俺はいつかお前等を苦しめてしまう─…