俺は…俺は─…





「何で学校行かねぇんだよ……?」





下を向いたままの芳輝は低い声で俺に言う。





「行きたくねぇんだよ…」





俺は─…





「だから,何で…だ…よ?」





「だから!!行っちゃいけねぇーんだよ!!!!」





悪い雰囲気が漂う中,ついに俺は声を上げた。





俺だって行けるもんなら行きたい…
でも,皆俺がいたら不幸になるんだろ?





「逃げんのかよ……」





小さくポツンと溢した芳輝のこの一言で,俺の中で何かが途切れたような音がした…




俺が,逃げる─…?