俺は周りの視線が気になり,少し歩くスピードを上げた。
景色がさっきよりも早く動く





いつもより眩しく感じる太陽。
やっぱり俺はもう闇を通り越してしまったのかな……。





だって,もっとマシだった。
元々光は辛かったが,梢ちゃんに出会ってからか,栞に出会ってからか
俺にとってそこまで苦痛じゃなくなっていた…





でも,またふりだしに戻ってしまった…
それどころか,より悪い方向に行ってしまったみたいだ。





何で俺の周りの人は皆傷付いていっちゃうんだろう…





はぁ…。
俺がいるからだよな…




分かってる…
分かってるけど,正直心の奥では認めたくなかった…






俺がこの世にいなかったら本当に皆は幸せなの…?
俺だけのせいなの…?





「はぁ……」





また零れ出る大きなタメ息…





こんな事考えてる俺はもっと最低だよな─…