「はぁ……」





勝手に零れ出るタメ息…
もう,今日何回目だろう。





俺は暗い暗いこの部屋の中でベッドの上に座り,頭を思い切り掻いた





その時に視線を逸らし,机の上を見ると俺の目に入って来たのはあの時のりんご飴だった…





「……栞」






砂塗れになっているりんご飴がまだ俺の机の上にあった





暗くても少しだけ見える,棒の部分が薄っすらと…






栞とも…
もう逢ってはいけないのかな…?




当たり前だよな。
俺なんかといたらきっと栞までに苦しい思いをさせてしまう。





よかった…。
まだ,君の事を少ししか知らなくて……





まだ,本気になっていなくて─…





俺なんかと一緒にいたらいけない…。