興奮した自分を止めることが出来ずに俺は近くにあった小石を投げ続けていた




数分間の沈黙が続く河川敷をまだ秋風だけが吹き渡る…
同じ方向に揺れる草…




そんな沈黙を先に破ったのは梢ちゃんだった





「……唯が…,もう蜜希クンとは会えないって言ったの…」






………え?






「『自分だけ会うなんて出来ない…そんな事したくない…』
 唯は最後に私に向かってそう言った。
 きっと私に憎しみの意味を込めて…」









梢ちゃんの話を聞いていた俺の手はいつしか止まっていた
掌の中に残る小さな小石。






空を見上げた梢ちゃんはまたあの場所を見ていた。






闇に染められた俺の心はもうズタズタだった……





俺は一気に2人も傷つけてしまったんだ─…
もしかすると,もう一人も…





やっぱり俺は闇で包まれてる…