陽はどんどん沈んでいく
さっきまでいた小さな子供達も,いつの間にか見えなくなっていた。






それでも,栞はずっと手を握っていてくれた。






と,いうよりもただ俺が手を離したくなかっただけかもしれない






夕陽が俺と栞を包むように光る。






何でか分からないけど,嫌な光も栞といれば平気だった。






いつもなら逃げたくて仕方のない光でも,栞さえいれば…






あの花火の時みたいに,栞と一緒にいれば俺も光の住人になれるのかな…?







駄目だ…
俺の人生なんかに栞を巻き込んじゃいけない。






きっと傷つけてしまう。






だってまだ,俺の心は闇だから…