そんな事があったなんて…




そんな事一つも知らなかった,ましてや晴弥がFCに入ってる事なんて嘘かと思えるくらいに…





何で言ってくれなかったの母さん…?




隣には涙を袖で拭いている栞の姿があった





「本当にごめんなさい…ありがとう。」





そう言って栞はベンチから立ち上がり病室に向かって走って行ってしまった





その後ろ姿は何処か物悲しく俺の目には映ってしまった





すると,また俺の携帯が震えだした




メールとは違う振動…





俺はポケットから携帯を取り出し耳にあてた




「もしもし」





『亮?今から出れねぇー?』





蜜希の声が耳に入ってくる
でも,いつもと違う…
いつもよりも数段低い声