「今日もFCの練習があって,でもね…,勇クン体が弱いの…」




弱い…?




「あんまり走りすぎちゃうと凄く咳込んじゃうし…,人より何倍も立っていられる時間も短いの…」





栞の表情がどんどん曇っていく…





「だから,勇クン…サッカーも誰よりも出来が悪いし,体力も無いし,余計に皆を敵に回しちゃうみたいで……
いじめられてるみたいなんだ……」






いじめ…?





「今日もね,ちょっと目を離してる隙に色んな子にいじめられてたみたいで…
でも,そんな中でただ一人だけ勇クンを庇ってくれている子がいて…」






「それが…晴弥?」




俺が口を出すと今にも泣きそうな瞳をして栞はゆっくり頷いた






「きっと…晴弥クン喧嘩とか強かったと思うんだ…
でも,相手がいっぱいいすぎて──………」





そう言った栞の目には涙が今にも溢れかえりそうな位溜まっていた