「ねぇ,亮…?どうして私じゃ駄目なの…?」




また溢れ出す涙…




そんな葉月がそう言いながら俺の胸を叩いた




ドン,ドン…
と,まるで俺の胸に刻み込むように…




下にポタポタと落ちていく雫。




その雫が夕陽に当たり光を放ってるように見える





「亮の事ずっと見てたよ……,雨の日も風の日も…
高1の時からずっと…ずっと─……。」




葉月の弱弱しい声…




今にも消えてしまいそうな涙…





「一瞬だった…一目惚れだった─…,たまたま廊下で見かけたの。
今でもしっかり想い出せるよ…。」





雫が落ち続ける…




地面に涙が溜まってく。





「ずっと……ずっと─…大好きでした─……」