「亮…?
探したんだよ?」




まだ泣いている葉月の声は震え,聞き取りずらかった





でも,確かに聞こえた…
《探した》って‥。





「ごめん…。」




俺の言葉を最後に少しの沈黙が続き,また葉月が言った




「どこ…,行ってた‥の?」




どこって言われても…
その質問は一番困る。




どうしよう‥
俺は,どう言えばいい?




あそこ,どこだったんだろう…




俺にだって解んねぇ─…




俺は空を見上げ,必死で考えていると




何故か梢ちゃんのあの泣顔が浮かんできた




梢ちゃん……




俺はいつの間にか梢ちゃんの事を考えていた