え…?




湖面に浮かんだ梢ちゃんの顔は凄く悲しそうで,儚い…





“運命”




そんな言葉,何年ぶりに聞いただろう…




俺の中では随分前に死語になっている。




俺の答えは勿論決まっている…
そんなの信じない。




「無い……?と思う…」





そう言った俺の湖にある姿は黒ずんで行くように見えた…





「亮クンは……,そう言うと思ったよ…。」




湖面を眺めながら梢ちゃんが小さくそう言った





「亮クン…,私ね?中途半端なの…何もかも。
でもね…,【運命】だけはあると思うんだ……」




そう言った梢ちゃんの目には涙が溜まっていた




流れ落ちないように必死に耐えているようで…




でも,俺は何も出来なかった…