「違う、きっとその女性は……。いや、なんでもない。それより、君の疑いは晴れた。戻っていいぞ」
「疑っていたのかよ!」
桂木はぶつぶつ文句を言いながら社長室を出て行った。
「あいつ大丈夫なのか? あれで営業ってヤバいだろ」
「ええ、売上も多いですが、トラブルの件数も社内一です」
「だろうな」
そりゃそうだという感想しか出てこない。むしろこれでトラブルがなかったら二重人格を疑う。
だが、アレで売上を持ってくる理由もなんとなくわかった。
生意気だが、心根の素直さは感じられる。捺美の友達になっても構わないし、もし仲良くなったら捺美は喜ぶだろうなと思えるくらいに俺の信頼は勝ち得た。
桂木昌。なかなかの大物だな。
「それよりも……」
「はい、捺美さんと桂木さんがランチをした日の防犯カメラを大至急調べさせます」
「うん、その日以降の防犯カメラ映像も調べろ。そして、探偵の張り込み人数を増やせ」
「社長はやはり、捺美さんはあの場所にいると思っているのですか?」
「ああ。正直、最悪なパターンだが、あそこ以外にないだろう」
「疑っていたのかよ!」
桂木はぶつぶつ文句を言いながら社長室を出て行った。
「あいつ大丈夫なのか? あれで営業ってヤバいだろ」
「ええ、売上も多いですが、トラブルの件数も社内一です」
「だろうな」
そりゃそうだという感想しか出てこない。むしろこれでトラブルがなかったら二重人格を疑う。
だが、アレで売上を持ってくる理由もなんとなくわかった。
生意気だが、心根の素直さは感じられる。捺美の友達になっても構わないし、もし仲良くなったら捺美は喜ぶだろうなと思えるくらいに俺の信頼は勝ち得た。
桂木昌。なかなかの大物だな。
「それよりも……」
「はい、捺美さんと桂木さんがランチをした日の防犯カメラを大至急調べさせます」
「うん、その日以降の防犯カメラ映像も調べろ。そして、探偵の張り込み人数を増やせ」
「社長はやはり、捺美さんはあの場所にいると思っているのですか?」
「ああ。正直、最悪なパターンだが、あそこ以外にないだろう」